カテゴリー別アーカイブ: 下野 真久

小説「春の怪我」

下野 真久

1)「みさ子、あと2日で春だよ!」 カリンがうれしそうに顔をこっちに向けた。

「う、春ってにがて。」私は目を合わせないように、向こうを見た。

「なんで? みさ子ちゃん、花とか好きな人でしょう?」と、カリンがぶぜんとして言った。

そのとたん、ドアがガラッと開いて、6年3組の担任、ふじもと先生がスタスタ入ってきて、「みんな、休み時間はもうおしまいよ。… 続きを読む